インドネシアの暮らしを守るもの

2020年3月17日 ( カテゴリー: 本部スタッフのブログ )

こんにちは。2月からオイスカでインターンをさせて頂いております、専修大学1年の齋藤です。

オイスカの活動について、スタッフの方々から様々なお話を聞く中で、特に私が興味を持ったのはインドネシアでのマングローブ植林についてでした。マングローブは気温の高い地域の水辺に生息する木というイメージを持っていましたが、実際には、海水と淡水が混ざる汽水域で育つ樹種の総称であるということが分かりました。

インドネシアの首都ジャカルタのあるジャワ島では、エビを養殖するために大手企業が海岸のマングローブを伐採しました。しかし生産量の低下に伴い、そのままその土地を放棄してしまい、もともとそこで暮らしていた漁業を営む人々にとっては、職場を奪われたも同然、貧困を加速させる大きな原因となったのです。

 

マングローブ植林の様子

マングローブ植林の様子

 

マングローブが他の生物や私たち人間にもたらす影響は、想像していたよりも多くあり驚きました。まずは、人々の生活にもたらす影響について説明します。日本では、洪水や冠水は日常的に起こりうるものではありません。しかしインドネシアには雨季が毎年訪れるため、洪水や冠水は当たり前に起こるものなのです。その雨により水辺の水位が上がり陸が海や川沿いの家や学校が使えなくなってしまうことがあるので、それを防ぐためにマングローブを植え、自然の防波堤として利用しているのです。また、海岸侵食を抑制するという役割も果たしており、自然の防波堤の役割と合わせても、人々の暮らす陸地を守ってくれていることがよく分かります。

 

水位の上がった道路

水位の上がった道路

 

マングローブは二酸化炭素を吸収する役割を担っているだけでなく、「海のゆりかご」として海洋生物に大きな恩恵をもたらしています。エビやカニが育ち、根が稚魚や幼魚の隠れ家になり、落ち葉を食べる甲殻類がいたりと、マングローブの周りで、独自の生態系が出来上がっているのです。

私はこのお話を聞く前と後で、マングローブに対するイメージや考えが大きく変わりました。どこにでも生息しているような生き物たちの住処になっている植物とは違い、不安定な気候下に置かれた人々の生活を守り、住みやすい街に改善してくれるマングローブはとても賢い植物であると感じました。