2013年11月28日

アフリカの課題を考える―開発と環境保全

  • 本部スタッフ
  • 本部・主任研究員の神野です。

    来月、下記の通りアフリカの開発と環境保全について話をする 集まりを持ちます。私もプレゼンターを務めます。 昼食をとりながらのフランクな場です。 関心のある方、お気軽にご参加下さい。

    【アフリカの課題を考える―開発と環境保全
    日時:2013年12月13日 (金) 12:00~14:00(昼食をご持参下さい) 会場:オイスカ 本部事務所

    https://oisca.org/contact/headquarters.html

    定員:20名 プレゼンター:西原智昭さん コンゴ共和国北部Ndokiランドスケープ・自然環境保全技術顧問 Wildlife Conservation Society コンゴ共和国支部 :神野幸男 参加希望者は下記にお申し込みください。
    申込先:アフリカ日本協議会 事務局 TEL:03-3834-6902. E-mail:info@ajf.gr.jp
    以下、アフリカ日本協議会からのご案内メールより 転記します。

    【課題検討会概要】 今アフリカでは、石油や木材、鉱物といった資源の開発を目的とした投資が拡 大し、また、諸外国からの支援により、インフラ整備や教育も日々発展を遂げつ つあります。
    その一方で、自然と深く結びついたアフリカの伝統的な暮らしや文化、貴重な 森林などの自然環境や野生生物の保全といった問題は見過ごされています。
    さら に、資源開発への投資によりアフリカの国々は莫大な外資を得ていながらも、 人々の貧困は未だ解消されていません。 例えば、コンゴ共和国は、広大な森林を伐採し木材を輸出することで多大な利 益を得ているはずですが、この利益は一般国民の間にまで届いてはおらず、適切 な利益の分配がなされていません。伐採業に従事し熱帯林付近で生活する人々の 暮らしは保障されておらず、食料の一部は野生生物(ブッシュミート)で賄われ ているのが現状です。
    また、中には熱帯林に棲むゾウを密猟し、国際的に需要の高い象牙を売買する ことで生計を立てている人もいます。熱帯林開発の現場の人々の貧困は、環境保 全に悪影響をもたらしています。野生生物を密猟しなければ生活できないと言う 人々が、今後密猟に依存せず生活していける仕組みや経済基盤をどのように確立 するかは、熱帯林の開発に伴う大きな課題です。 このような開発によって生じる課題は、金やレアメタルといった鉱山の開発 や、石油開発の現場にも共通しています。
    またアフリカ各地では、都市化によって人々の暮らしが便利になりゆく背景 で、環境破壊が進み、生物多様性が失われるといった、開発による弊害も起きて います。例えば、アフリカ大陸南部のレソト王国では、南アフリカ共和国と共同 でダム建設プロジェクト(Lesotho Highlands Water Project)を進めています が、この結果、希少品種のMaloti Minnowというレソト王国の河川にのみ生息す る魚が絶滅の危機に瀕する事態となっています。
    アフリカにとって発展とは何か、先進国や中進国による資源開発、経済支援や 国際貢献は何を意味しているのでしょうか。このような事態に、私たちにはいっ たい何が出来るでしょうか。こうした問いかけは、「食料安全保障」、「保健・ 医療」、「教育」、「平和活動」など諸分野における活動でもかかわってくる事 柄です。
    この課題検討会では、コンゴ共和国で熱帯林保全に携わっている西原智昭さ ん、そしてオイスカ・インターナショナルで主任研究員を勤めている神野幸男さ んの二人が問題提起した後、アフリカにおける開発と環境保全、そして人々の生 活の保障といった課題について、参加者の皆さんと共に意見交換をしたいと考え ています。
    実際に各分野で国際協力活動に関わっている方、アフリカの開発や環 境保全に対して関心を持っている方、これを機会に学んでみたい方、どなたでも 大歓迎です。活動分野や地域、肩書き等は一切問いません。アフリカのこれから について皆で一緒に考えてみませんか。とりわけ、分野の敷居を超えた率直な意 見のシェアが必要であり、それが今後のアフリカでの問題、そしてわれわれ自身 の課題を真摯に考える契機にできるのではないかと考えます。  

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