お礼の気持ちを込めて

2012年9月13日

おかげさまで順調に生育しています

震災から1年半。
我々にとってはまだまだ道程の入口、始まったばかりですが、
それでも、被災地の方々とともに、常に先駆け、色々なことを乗り越えることができました。
多くの方の深いご理解とご協力があったからこそと実感しています。

名取市海岸林再生の会、オイスカ関係者一同、心より御礼を申し上げます。

名取の農家の皆さんにとっても、私たちオイスカにとっても、クロマツの育苗はもちろん初めての経験です。
昨年の今頃は、「生活の立て直しと両立して、本当にできるのか」という気持ちが多分にあり、県の林業技術センターを訪ね、山間部のクロマツ育苗農家を訪ね、議論を繰り返す毎日でした。

クロマツを育てるために必要な講習を受け、クロマツを扱える資格を取り、育苗場を準備し、3月30日にクロマツ2kg(約12万粒)を播種。4月28日に待望の発芽
おかげさまで、9割以上の発芽を確認し、現在も病害虫の発生しやすい夏季を乗り越え、枯死は極めて少なく、順調な生育を維持しています。

国や自治体関係者、種苗組合・森林組合、学識経験者・・・名取まで訪ねてご指導下さった皆様のご指導のおかげです。

育苗場は現在2か所。
第1育苗場は海岸林目前。被災した方が所有する畑0.6haを、深いご理解の上でお借りし、オイスカ名取事務所と名取市海岸林再生の会の事務所としております。
第2育苗場は海より内陸に9kmの耕作放棄地を、育苗主力メンバーの北釜耕人会が震災直後に土地を借りて耕作を始めた、その一角約0.1haで育苗を開始しました。
以上の通り、いずれも大面積ではありません。
「これで本当に50万本の生産ができるのか」と思うぐらいです。

第1育苗場は仙台空港も目の前に見えます。
数メートルの津波が来た場所ですが、2012年の冬に実に短い時間で基盤整備を整えました。電気もない、井戸もないスタートでした。飲料水と言える水は今もありません。
しかし今では、「クロマツお助け隊」、全国の支援者からのご協力で、全力で仕事をする環境を少しづつ整えてまいりました。

立ち枯れ病予防の消毒を散布

実に多くの視察団に育苗場を見ていただきました。
海外30か国以上の報道陣・大使館関係者も訪れています。
まだ先の事ですが、いずれ支援者の皆様の汗が必要になるときも来ます。
今は病虫害に備え、日々苗を観察し、草を取り、時々消毒をする繰り返しです。
一本の苗を植えるには3年の月日が必要です。

私たちは「なぜ海岸林が必要なのか」を、少しでも多くの人に知っていただくことにトコトンこだわりたいと考えています。
日本中に海岸林があります。東北だけではありません。
しかも、ほとんど全て人の手で、並々ならぬ苦労を経て育てられた海岸林です。今のように大きくなるには、想像を絶する苦労が数100年前から続けられてきました。
そのことにちょっとでも思いを巡らしてくださる方と木を植え、育てることがオイスカの存在意義だと思います。
東北にはなかなか行けなくても、身近な海岸林を、歴史の観点からもちょっと調べた上で、ぜひ見に行ってください。

特に企業や団体の多くの方が「なぜ海岸林が必要なのか」という点を理解してくださっています。ここに着目して質問をしてくださる方がこんなに多いとは思いませんでした。
信じるに足る人とのたくさんのご縁をいただいてきました。そういう人がいる組織本来の持ち味を「海岸林再生プロジェクト」に活かしていただくことが私たちの役割だと考えています。

オイスカがカバーしなければいけないエリアは広く、被災地の皆さんの生活再建の道のりは長く、ともに正念場が続きます。
しかし、10年先まで、どうぞ我々を見ていてください。

ありがとうございます。
精一杯頑張ります。

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