第2育苗場での播種

2014年5月25日( カテゴリー: 現場レポート )

5月15日、第2育苗場のクロマツ播種作業を、
海沿いの北釜地区に住んでいた19名とともに行いました。
もちろん、ボランティアではありません。来月、手当を支給します。
これもすべて、皆さんからのご寄附が原資です。
このコンテナの培養土詰め作業を数日かけて行ったうえでの当日です。
誘われて、今日はじめて来たという人もたくさんいました。
やっぱり集まれば、「津波」という言葉が、そこかしこに出てきます。
そして昔話と、お互いの近況。

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孫誕生の喜びの朝。奥さんと一緒に撮りたかったんですが。


「あのさー、今朝、孫、産れたんだー」と桜井班長。
「そんな小声で俺ばり(だけ)に言わねーで、皆の前で言ったら-。2年後、記念日に種蒔きした苗になりますねー」
「んだなー」
ANAすかの桜井君、おめでとう。
ご両親にとっても、この前は結婚式で、今度はお孫ちゃんで、嬉しいことが続きますねー
 
 
2011年5月24日、名取市立第2中学校の仮設住宅で、
初めて名取市民と海岸林再生について話し合った時の方の大半が来てくださいました。
海岸林の内陸側で農業再開を期しているSさんも来て、
解決がなかなか難しい問題もあり、「実現はまだまだ先の話」と言っていました。
土地を借りて農業をやっていて、思い切り元気なことは十分知っています。
震災から1年後、初めての種蒔きの日のこと。
作業後の宴会で、
「この一年、一度も唄う気になれなかった」という祝い唄を唄い、皆の涙を誘った方です。
名取市海岸林再生の会会員で、美田園駅の近くの「本村」と言われる地区の自治会長は、
第1・第2両方の育苗場の作業に来てくださいます。
両者の連携という意味で、重要なポジションを担っていただいています。
作業が終わった後、「お茶でも」と呼ばれ、自宅の縁側で、一服。
「小学生の頃の夏の想い出はイグサ干し」
親と一緒に朝から海岸までイグサを運んで、浜に並べて干した後は、
海で泳いで、松林でご飯を食べて、昼寝して、その後干したイグサを積んで家に帰ったんだ。
(美田園の駅付近)はイグサの田んぼが多く、畳屋さんがたくさんあったんだ。
よそから買ってきた畳と、地元で作った畳では、持ちが全然違うんだ」などと教えて下さり、
やはり、松ぼっくりを燃料にしていたことなど教えていただき。
今度、インタビューさせていただくことを快諾くださいました。
「仮設住宅の自宅に籠って、なかなか表に出てこない」と言われている女性を
途中まで送りましたが、
「第一育苗場の近くにあった老人ホームで働いていたんだけど震災で解雇になってしまって。
今仕事もしてないの。そろそろ定職を見つけようと思ってる。初めて来たけど楽しかったー。
また声かけてください。植樹祭にも行きますから!」
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大勢で取り組む作業は社会の教科書に書いてあった
「結い」のような共同作業です。奥の田んぼ2枚先は仙台市。

そんなこんなで、無事25,000粒の抵抗性クロマツ種を播き終わりました。

 

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