2021年度より「名取市海岸林再生の会」から名称変更し、
「名取市海岸林を守る会」(「名取市民の森」を守る会?)として長期保全を行う構想ですが、
今のうちからコツコツと全国の事例を追い続けています。

北海道の「えりもの緑を守る会」など、主に東日本の多くの現場を見てきましたが、
実際の会合の場に入ったのは今回が初めてです。

集まるべき地元の方約30人程が勢ぞろいしていました。
県庁、市役所、2つの自治会幹部の大半、県の林業試験場、森林ボランティア団体と
土地所有者のJR東日本。宮城ではこういう会議を繰り返してきました。

かつては松に守られていたJR羽越本線

かつては松に守られていたJR羽越本線

ここの海岸林は、JR所有の「鉄道防風林」です。

日本海側にはそういう海岸林はきっと多いでしょう。
凄まじい松くい虫の被害を受け、
地元の強い要望のもと、H23年~27年の5ヵ年計画、
国の費用2.8億円で20haの再生を開始しました。
民有林ですからハンドリングは県が行いますが、
27年以降は費用がなくなることを念頭に
将来の保全を話し合おうというのが年1回の会合の
趣旨と聞いています。

現場は全長1㎞に最大幅300m程。
高さ3mの防風垣が幾重にそびえ立ちます。
その間に10m×5mの静砂垣が無数にあり、ひと区画に32本のクロマツが植えられています。
したがって、クロマツ植栽は6,400本/ha程度かと。
秋田県産マツノザイセンチュウ抵抗性クロマツは平成30年まで植栽を待たねばならないということでした。
加えてカシワ、エゾイタヤ、シナノキ等の広葉樹を、クロマツ列と広葉樹列でベルト状で交互に植栽しています。
カシワは現場でポット内に播種されていました。

ヒアリングによると、後背地の180戸は若い人が少ない集落。
年に1回でも20haの対象地の一部でも、手入れを手伝えたら素晴らしいことだと思いますが、
部外者の私から単刀直入にそういう話はできません。
しかし、「JRの所有だから費用はJRで」という冷たい雰囲気は感じませんでした。
隣の浜の海岸では、民間の助成財団とJRがコラボレーションしていることを示す大きな看板も見かけました。
お金が足らないという問題は、まだどうにでもなる話だと思います。
私自身は「啓発普及の重要性」だけ強調してお話ししました。

砂は強風にあおられ、20mもの幾重の砂丘を超え、 JRの線路や国道7号線、 そして人家まで駆けあがってきます。

砂は強風にあおられ、20mもの幾重の砂丘を超え、
JRの線路や国道7号線、そして人家まで駆けあがってきます

 

会議では、県の設計などに対する疑義などはなく、
砂の侵入を塞がねばならないという点で全員一致しており、押し寄せてくる河口沿いの海岸浸食への不安の声が特に印象的でした。
今後も平成28年以降の具体的保全策を話し合うということで、住民の皆さんがこれまで植栽した場所を
視察するということで散会になりました。現場では、試験場の方とニセアカシア対策の意見を交わしたり。
 

こうやってコツコツ、一歩づつ進むというのが現実の姿。
「地域みんなの行事として」「みんなやるんでねーの」
話を伺った地元の方の一言が、私自身にも励みになりました。

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