(昨日からの続きです)
二日目は、松島の旅館を8時過ぎに出発して9時に北釜耕人会のビニールハウスに到着した。

P3100835

お世話になった霊泉亭の前で記念撮影


 
 
 
 
 
 
 
 
昨晩の大雨はどこかに行き、変わって山からの強風が私たちを迎えてくれた。
P3100836昨日に引き続き、私たちはハウス内の除草作業を進めた。
一部の者は桜井さんと一緒にバケットのついたトラクターを使って、昨日から取った草を片付ける作業を行った。
研修生の作業を進める手のスピードは、この日も衰えることなく、次から次へとハウスを移動しながら草を取り除いていった。
休憩をはさむことなく昼までの3時間みっちりと作業を行い、昼食には近所のコンビニで買ってきた弁当をハウス内に広げて食事をとった。
桜井さんのはからいで別の場所で出荷作業をしていたお母さん達も呼んで頂き、賑やかな昼食会となった。
 
名取市に赴く前に、研修生にはある程度の説明をしてきたが、
北釜耕人会の皆さんが被災されて避難所での生活からどのようにして自ら立ち上がり、
農家として誇 りを持って今日まで栽培経営をされてきたのか直接お話しを伺い、
改めてその強い思いにふれる事で、研修生も多くの事を学ぶ事が出来たのではないかと思われ る。
「避難所生活の中で朝昼晩食料が配給されて、
食べては寝る生活を送っては人間おかしくなってしまう。やっぱり人間働かなければダメだ」
家や田畑、身内の方を津波に流された方もおり、精神的にも追い込まれている状況の中で、
その言葉の持つ意味や力強さは普通の人では計り知れないものがある。
 
研修生も数日後に帰国を控え、
「日本での約1年間の研修の成果を国の発展に貢献したい」
「村人たちに有機農業を教えたい」
と軽い気持ちで話しているが、人のために何かしたいと考える前に、
自分自身がどう生きていくべきなのか、その本質の部分を考えるきっかけになれば良いと、
話を伺っていてつくづく感じた。
そして、話の後半で津波に襲われた時の生々しい体験談を伺った。
目に涙を浮かべる姿を見て、心の中で申し訳ないと思いながら話を伺いました。
今もなお心に重く残っている記憶や身内を亡くした強い悲しみを抱えながら
必死に頑張ってこられた耕人会の皆さんの強さに・・・・・・(適当な言葉が出てきません)
短い時間ではあったが、一緒に作業をさせて頂きながら、
このようにお話を伺う事が出来て本当に貴重な時間を過ごさせて頂いた。
もし、作業も何もしないでただ来て話を聞いて帰るだけでは、
恐らく伝わらない心の部分があると私は思っている。
何でも体験して、少しでも同じ空気を吸って、
その時間を共有する事で深まる理解度は計り知れないものがある。
今回2日間にわたって、短い時間ではあったが研修生それぞれの心の中に
刻み込まれた思いがあったのではないかと思われる。
大きな希望と不安を抱きながら帰国を控えている研修生に対し、
今回の海岸林再生プロジェクトの視察は本当に有意義で、
今後彼らが高みを目指して進んでいくための大きな力となりました。
今回このような経験をさせて頂いた北釜耕人会の皆様と、
案内をして頂いた本部の吉田副部長に心より感謝申し上げます。

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