今年は山砂盛土に植栽

2016年5月3日( カテゴリー: 清藤先生の視点 )

こんにちは、昨日に続いて清藤がご報告します。

今年の植栽地は「山砂」で盛土された場所であることはすでに述べました。
写真でおわかりいただけいただけると思いますが、どこまで行っても砂地です。
今回の盛土の出所をきちんと確認しておりませんが、山砂は一般に花崗岩が風化してできた砂の土壌で、真砂(マサ)土と呼ばれています。川砂と違って、粉状の土から粗い粒子の砂まで混じっていて、そのため保水性や排水性に優れているといわれています。今後詳しく理学生、物理性を調べたいと思っています。見た目はかなり川砂に近いようにも思われ、透水性は良くても水分保持はどうなのか、また杭を打ち込んだ感じでは15cm前後でかなり固い層にぶつかるようですので大雨の時も心配になります。

image1 (2)

さて土壌を採取し、分析業者に委託して化学分析をしてもらいましたので、その結果を説明します。
結果を分析結果バランスグラフで示しました。図の破線が標準値を示し、実線が今回の分析結果です。これでなにが多く、何が不足かおわかりいただけると思います。少し専門的になりますが、説明を加えます。
image2 (2)

pHは土壌酸度のことで、7が中性、7以下が酸性、7以上がアルカリ性を示します。
一般に森林土壌では5-6の酸性がほとんどです。今回の結果は7を示しました。
ECは電気伝導度のことで、土壌と水の懸濁液の電気の通りやすさをあらわします。
肥料などの塩基類が多くなると電気が伝わりやすくなります。
またEC値は硝酸の量と相関が高いので、窒素分の量を推定するのに使われます。
ECが0.03と極端に低い値でした。pHとECから次のようなことが大まかに把握することができます。

高いpH・低いECは、塩基類(特に石灰)が過剰となり窒素分が不足になる傾向にあります。
生長に必要なNは0.1mgと極端に低い値でした。Pは花や実に関係する成分ですが、6.0mgと少ない値でした。
Kは根や組織の形成に必要な成分ですが18mgで多少少ない値を示しました。
Ca、Mg、Mnはミネラル類ですが、Caは細胞間を強くする働きがあり、根の正常な発達を促します。
pHが中性を示したことから、今回の177mgの値はほぼ満足する値でした。
Mgは光合成をおこなうための葉緑素の構成成分です。29mgと十分満足する値でした。
Mnは葉緑素やビタミンの合成に関わる成分で0.8mgと少ない値でした。

コンテナ苗を植栽しているため、肥料分等のある土壌を保持して植えられていますので、
多少裸苗の条件とは違いますが、土壌そのものは地力・腐食が不足ですので理想的には堆肥の投入が必要です。
しかしクロマツは菌根菌の働きで生育に必要な成分を吸収することのできる能力持つ樹木ですので、植栽後多少補肥してあげればよいと思っております。
今後菌根菌の発達、根の伸長も観察していきます。

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