9月15日、清藤参事、佐々木統括とともに、青森県つがる市(旧車力村・旧木造村)の
屏風山海岸防災林を東北森林管理局津軽森林管理署金木支所の皆さまにご案内いただいた。

「お前、暇なのか?」と佐々木統括が呆れるほど(でもないですが)調べてみたものの、
なかなかコレという文献・論文がない。1682年津軽4代目藩主信政公以来の
林政学的なものは、歴史的背景から想像するのに役に立ったが。
国内随一と呼んで間違いない規模感だけイメージして津軽に入った。

秋田市の東北森林管理局訪問のあと、敢えて海沿いを車で走った。
目的は、ナラ枯れと松くい虫の侵入の状況を見るため。
秋田から青森に入ると松くい虫のいない世界に変わった。
県境に、マツが1本もない幅2kmの防御ラインを作ったことは知っていた。

屏風山での感想は、ただただ茫然としたということ。
整理すると、

◎海側最前列の「犠牲木」は、50年生にも関わらず樹高は膝下
(それだけ強烈な風。これら犠牲木の背後には樹高20数mの無数のクロマツがある)
◎松くい虫がまだ襲ってきていない、見渡す限りの青々したクロマツ林
◎禁伐(本数調整伐などの保育をほぼしない)
○桁違いの面積
○海岸浸食(場所によっては絶壁のよう)
○これがもし松くい虫の被害にあえば、風と砂で後背地農業に大きな悪影響を与える

これは、ほんの一部です

これは、ほんの一部です

膝下高のクロマツが後ろに行くにしたがって徐々に徐々に高くなってゆく

膝下高のクロマツが後ろに行くにしたがって
徐々に徐々に高くなってゆく

【 屏風山海岸防災林の概要 】

●所  有:国有林
●林帯幅 :200m~1,600m(平均600m)
●全  長:18km
●造林開始:1682年
●主な樹種:クロマツとカシワ
●主な林齢:50年(最も古いものは約100年)

最前列のハイマツのようなクロマツを見て林齢を林野庁の方に尋ねると、
「このマツは私が職員採用された30年前と同じ高さです」と…

樹齢50年で膝下の高さ…
なんという厳しい風だろうか。
軟砂は10km前後先まで飛砂害を与えるとのこと。

もし、松くい虫がきて屏風山1,000haに猛威を振るいはじめたら…

スイカは県の生産量の8割
メロンは県の作付面積7割以上
ゴボウ・長芋は日本一の出荷量
水稲は県の収穫量の17%

農業従事者約5,000人の生活は危機的状況に繋がることでしょう。
「後世に伝えるべき治山」にも選ばれた造林の苦労と、極めて重要な存在意義、
そして、1,000haというものがどういうものなのか、カラダで感じました。

このクロマツ林を造成する前、不毛の地だったとは信じられない豊かな土地です

このクロマツ林を造成する前、不毛の地だったとは
信じられない豊かな土地です

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