広報室の林です。

オイスカは、神奈川県真鶴町と協働で魚つき保安林の調査活動に取り組んでおり、
昨日、担当者からボランティア活動に誘われたので勉強も兼ねて参加してきました。

クロマツオタクを名乗り、休日に訪れた海岸林について“オタクの休日”として
ブログで報告している吉田に対抗し、オタクの足元にも及ばないながらも
“プチクロマツファン”として報告したいと思います。

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まず真鶴ってどこ!?という方のためにご説明します。
私もだいたいの場所は頭ではわかっていたのですが、都内から
電車を乗り継いで出掛けて行って「遠い! ほぼ静岡じゃん!」と
思ってしまいました。真鶴町は、神奈川県と静岡県が接している湯河原町の
すぐお隣。だから本当にもうちょっと電車に乗れば静岡県なのです。

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それから、魚つき保安林と書きましたが、これもご紹介します。
林野庁は、ホームページで“保安林”についてこのように説明をしています。

保安林とは、水源の涵養、土砂の崩壊その他の災害の防備、生活環境の保全・形成等、
特定の公益目的を達成するため、農林水産大臣又は都道府県知事によって指定される森林です。

さらに、この保安林には17種類あり、その一つが魚つき保安林です。
これも林野庁のホームページの説明に頼りますが、魚つき保安林は、

水面に対する森林の陰影の投影、魚類等に対する養分の供給、
水質汚濁の防止等の作用により魚類の棲息と繁殖を助ける森林のこと

とあります。簡単にいうと漁場を豊かに保つための森のことです。

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……ということで、私たちが名取で再生に取り組んでいる
防風や防砂、防潮のための海岸林とは存在の目的が違うのですが、
町民に愛され、立派なクロマツが育つ、観光資源としてもすばらしい森です。

1600年代に小田原藩によってクロマツが植えられたという話を聞きました。
(宮城県南部の海岸林造成も1600年代の初め頃、伊達政宗が着手したと伝わっています)

ここの魚つき保安林は、地域の人たちに愛され、“御林(おはやし)”と呼ばれています。
その歴史などが学べる施設があり、そこに2008年に伐採された
樹齢350年のクロマツの切り株が展示してありました。

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小さくて見えにくいと思いますが、一番左の札に1(年)と書かれており、
一番右が300(年)です。年輪ってすごい! いろんなことを教えてくれますね


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森は海に面した山の斜面にあり、クロマツが育った森に広葉樹が
自然に生えてきたり、人の手で植えたりしたと思われる混交林です。
30m以上の木がたくさん生い茂り、足元はたくさんの落ち葉でふかふか。

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こんな森でのボランティア活動は、調査活動でした。
「海岸林再生プロジェクト」で行っているモニタリング(生育調査)と同じです。
その詳細についてはまた明日以降お伝えします。

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