こんにちは
海岸林担当 鈴木です。
名取市と仙台市の境を流れる名取川の河口近くの南側堤防沿いにクロマツ並木があります。
並木といっても現存するのは40本程度だと思いますが、樹高25m以上のクロマツが140mに渡り並んでいます。
伊達藩によって遠州(静岡県)から取り寄せ植えたものの一部だと伝えられているこのマツは樹齢250年以上といわれています。
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切り倒されてまだ1~2日ほどの切り株。向こう側のクロマツは’松くい虫’にやられていて、もうしばらくで切り倒さなければならないかと思います


太平洋に出た漁師さんが灯台代わりの目印に使っていたとも言われています。
津波にも耐え抜いたクロマツですが、松くい虫(マツノザイセンチュウ)の被害には勝てず、1~2日前に切り倒された切り株が残っていました。
高さ10mもの津波に耐えたのに、マツノザイセンチュウのいう長さ1ミリにも満たない線虫によって枯れてしまうのです。
年輪を数えてみると、植栽後30年ほどの成長スピードはかなり速く、1年で1センチ近くの太りを見せているところもあります。
樹齢150年~200年ほどの年輪には、1年で0.5ミリほどしか成長していないものもありました。戦時中なのかなぁ?この地区の戦時中の状況はわからないのですが、木もストレスで成長スピードが鈍ったり、のびのびと成長したりするのかな?
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年輪を数えてみました。植栽後30年ほどで幹が20㎝ほどに成長


樹齢250年のマツの幹を抱えるように上を見上げると、葉っぱに包み込まれるような感覚を覚えました。
現存しているあんどん松がこれ以上、松くい虫にやられてしまうことがないことを祈るばかりです。

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