再生の会は今日も頑張ってます

2017年4月23日( カテゴリー: 現場レポート )

4月23日、穏やかな朝。
名取市海岸林再生の会は、明日の苗の出荷に備え、午後から10人出勤。
森林組合も、塗装屋さんも今日はお休み。
「あれ~、吉田君残ってたのぉ?ドアが開いてるから、泥棒かと思って怖かったぁ~」
1時間前から早くも集まり始め、真っ先に昨日の植栽本数を確認。
植付状況を私から引き継いだ。

苗の出荷準備

苗の出荷準備


「いゃ~、金曜日の午後、休めてよかった~~」(さぞかしゆっくり体を休めたはず)
「吉田君も頭も心も休ませなきゃだめだよ~。あたしもさ~、昼寝するはずだったんだけど、
旦那は出張でいないし、気分転換と思って、頑張ってパラディソ行ったんサー」
(パチンコ?・・・ 昼寝じゃなかったの??)
「元手が6,000円でしょ~、そしたら〇〇万も出ちゃったんだよね~」
「1ヵ月分以上稼いじゃった。旦那には内緒にするんだ~。」
「台は選ぶとダメなんだよねー。頭がぼーっとしてたんだよね。それがよかった」
「福岡みたいにスプレーかけられない様に、周りよく見て、急いで帰ったのよ~
家に着いたの20時回ってたかな~」(・・・・・・)
「よかったぁ~、自慢できる相手がいて~~」(・・・・・・)
岡山県産抵抗性クロマツ約20,000本に着手です。
私は捻挫したので、駅まで送ってもらい帰京。
25日にまた来ます。
最近のベストショット

最近のベストショット

植栽開始の日

2017年4月23日( カテゴリー: 省太のつぶやき )

 ことしも宮城県名取市の海岸にクロマツの苗を植える、言ってみれば「海岸林再生プロジェクト」の肝になる作業が17日に始まりました。震災の翌年の春に苗づくりが始まり、その二年後の2014年にはじめての植栽、ことしが4回目ということになります。
 植栽予定地は14ha。1ha5000本ですから7万本植える勘定です。このうち1万本は5月20日の植樹祭で参加者が植えるので、プロが植えるのは6万本。17日は午前中にプロジェクトを統括する佐々木廣一さんから植え方についての指導や注意があった後、午後に22人の職人さんが3500本植えました。
 ことしの植栽には、これまでにないことが二つあります。一つは「名取市海岸林再生の会」がつくった苗が宮城県の山林種苗品評会で最優秀賞をとったことです。去年も賞はもらったのですが、最優秀ははじめて。つまり、宮城県で一番素晴らしい苗を使って植栽をするわけです。もう一つは、植栽する場所の土の質です。これまでは小石、大石がゴロゴロしている場所も多く、「月面にマツを植える」などと言われたものですが、表面に津波で倒れたマツを砕いたチップがまかれていたのをご記憶の方もいると思います。チップは土が乾燥したり風に飛ばされたりするのを防ぐ働きをしています。これに対し、ことしの植栽地はほとんどが「砂漠」。砂地でチップもまかれていません。
 ということは。佐々木統括の説明は簡潔です。「植えるのは楽だが苗には最悪!」。去年までのような、鍬を振るうと土中の石にあたって火花が出る、手がしびれる、といったことはありません。サクッと鍬は入り、苗を植えるための穴も簡単に掘れます。しかし植えられた苗はそのあとが大変。砂地だと乾燥が心配になりますが、怖いのが風だそうです。風で飛んだ砂がやすりのような凶器になって苗を削るからです。現場には防風柵がありますがどのくらいの効果があるか。統括から職人さんたちには、実際に植えるまでの苗の管理がその後の成長にも大きく影響することなど、縷々説明がありました。
 宮城一の苗がこの厳しい環境でどんなふうに育っていくのか、心配でもあり楽しみでもあります。
 午後からの植栽。去年も見ましたが、土質の違いからでしょう、ことしはなるほど速い。ただし、ベテランの職人さんと若い新米さんとでは速さも出来栄えも違います。
 ベテランには特徴があります。動きがリズミカルなこと。苗を植える動作がどの苗の時も同じで鍬を振るう回数にも違いがない。もう一つは無駄な動き、無駄な力がないこと。ある職人さんは、「人それぞれやり方はあるからね」と言いながら、自分の手順を見せてくれたのですが、穴を掘る、苗を入れる、土を戻す、踏み固める、という一連の動作にリズムがあって無駄がないから美しささえ感じる。もちろんスピードも速い。そして、素人が見ていても気づかない、鍬の使い方のちょっとしたコツを教えてくれました。
 となると、自分でもできそうな気になって試してみたくなります。職人さんたちの邪魔にならないように少しやらせてもらいました。

今年も始まった! 赤い服が私

今年も始まった!右側の赤い服が私


 当たり前ですが、思うようにはいきません。たとえば、鍬を4回振るった時にできる穴の深さが毎回違って、苗を植えるのに浅すぎたり深すぎたりする。たまたまちょうどいい深さになって「やったぜ!」と思っても、次はまた駄目。そんな繰り返しだからリズムなど出るはずはありません。ただ、やみくもに鍬を振るうのではなく刃の部分の重みを使えばあまり力は要らない、というような感覚は少しずつ身についてくる。やはり、木を植えるのは楽しい経験です。
 ベテランの方には、海岸の植栽の方が山中よりもきつい、という話も聞きました。山の斜面の方が大変なのではないかと思ったら、斜面の下側に立って上側に植えるのは屈まなくていいぶん楽なんだそうです。なるほど、理屈が通っています。
 林業は知らないことばかりですが、現場に行くと妙に難しい言葉に出会うのも私にとっては面白いことの一つです。「苗はまっすぐ植えないとジュウキョクする」。佐々木統括が職人さんたちに注意を促した言葉です。「ジュウキョク」とは、マツがまっすぐ上に伸びず、くねくねと成長していくことを指す言葉のようで、字を当てれば「柔曲」なんでしょうか、あるいは「重曲」かな。でも、日本で一番大きな辞書にも載っていません。一方で、職人さん、とくに年配の方と話していると方言でちんぷんかんぷんのことがある。それもまた、得難い体験です。
 17日の現場は海からの冷たい東風「ヤマセ」が吹いて肌寒い一日でした。「風よ、苗につらくあたるな」。そんなことを口走りたくなるような……。
 一緒に現場に行ったオイスカの若手職員と、終わったあと、木を植えることの面白さをあらためて知った、という話をしました。植樹祭でその楽しさをぜひ味わってほしいと思います。
仙台出身のオイスカ新人職員伊藤君と並んで半日みっちり

仙台出身のオイスカ新人職員伊藤君と並んで半日みっちり

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