名取を含む宮城南部の海岸林全長約50㎞は、その大半が震災前から保安林に
指定されており、必ず復旧させねばならないという位置づけです。
そして、被害の大きさから国有林だけではなく県有林・市有林・共有林も含めて
林野庁が復旧に乗り出す「民有地直轄治山事業」、その名取工区の約97%は植栽完了し、
名取市海岸林全長5㎞は再びクロマツでつながりました。
その接続は、5月19日の植樹祭。地元市民の手で。
これまでの累計実績は
協定面積:96.62ha、植付面積:66.71ha、植付本数:348,522本
雇用:6,087人、ボランティア:7,214人、報告会聴講:30,687人・191回
植栽作業はまだ若干続きがあります。残るは、空港横の残存林内の林間植栽約2haと、
旧宅地・乗馬クラブ等約6haに対する県が盛土する追加事業で、その工事の関係から
完全な植栽完了は2020年度となる見込みです。協定面積も加算され100haを超えます。

名取市海岸林中央より南部を望む(撮影:2018年5月19日)

名取市海岸林中央より南部を望む(撮影:2018年5月19日)


名取市海岸林中央より北部を望む(撮影:2018年5月19日)

名取市海岸林中央より北部を望む(撮影:2018年5月19日)


つながったと言っても、何かが終わったわけではなく、むしろ始まりとしか思えず、
我々にこれといった高揚感はないのですが、他市町に先駆けて元の海岸林のほぼすべてを
植え尽くしたわけですので、林野庁本庁など各方面にも節目の報告させていただきました。
ちなみに、宮城県の海岸林再生計画は約750ha。そのうち約20%の134haは当プロジェクトを
含む31団体が担っています。仙台市など他市町での公共工事での植付も今年と来年がピーク。
2020年度には「民有地直轄治山事業」全長50㎞全体も完了する見通しです。
また、名取市では、国・県を交えて植栽完了後に関する2回目の協議をしたところです。
その協議は今後他市町で起こりえる各種課題が話題になっており、当プロジェクトでは
あらゆる意味において切り込み役を果たせるよう努力いたします。
5月31日、住友化学・労組のボランティアを皮切りに、プロと並行して
今期の保育作業が本格的に始まります。無事故で目標の作業を貫徹できるよう、
現場一同、心して頑張ります。

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