今年は今年の下草刈り

2018年9月20日( カテゴリー: 現場レポート )

植栽地70haの下草刈り、2年に1回の道刈り、ニセアカシア・葛の薬剤枯殺・・・
プロ2チームとボランティアともに完了の目処が立った。
今年は名取市海岸林全長5㎞がクロマツでつながった大きな年だが、
私自身の達成感としては、こちらの方がやや上回る。
9月末と10月初旬は、余裕をもって全体の総点検に充てることができる。
雑草の出方は毎年同じではないという事ははっきりしている。
土壌によって異なり、植栽後の年数によって出る草も異なり、もちろん天候も左右する。
今年の展開を占いながら、6月には発芽直後のツルマメ抜き取りから始める。
7月は異常なまでの酷暑、過去8年で最少降水量の名取。
草の出方は明らかに遅く、ツルマメの繁茂も鈍らせた。
2017年植栽地の林床のクローバーは枯れ、過去8年最多降水量の8月を経て、9月には元通りに。
2018年新植地17haには「猫じゃらし」などイネ科植物が急増し、薄茶色の草原と化した。

プロによる下刈1回目後。名取市海岸林北端から1㎞地点 撮影:2018年8月25日

プロによる下刈1回目後。名取市海岸林北端から1㎞地点 撮影:2018年8月25日


下草刈りも、それらすべての状況に応じる。
今年は70haに下刈面積拡大。彼岸が完了時期に変わりない。
とくにプロに徹底したのは「刈高は力枝の下から」という点。
地際から刈るのと、力枝が出ていれば良いというのではスピードが違う。
ボランティアにも、場所に応じ、ターゲットの雑草に応じ、お盆前後で指示を変えた。
お盆後は、広範囲に斑状の「クロマツに覆いかぶさって光を奪っている雑草だけ」に絞り、
例年以上に、力枝の存在を意識してもらい、縦にも横にも「刈り過ぎ」を抑えてもらった。
「横から見るとマツが見えなくても、上から見れば見えればいい」
「冬の間、雑草を蔵王おろしからの寒風害防御に使う」と説明した。
お盆前の姿から急変。マルエツ労組55名に雑草多発地帯20m×700mを再度進んでもらう。撮影:2018年9月10日

お盆前の姿から急変。マルエツ労組55名に雑草多発地帯20m×700mを再度進んでもらう。撮影:2018年9月10日


中央の帽子の男性は「指導者」。オイスカ宮城県支部会員の大槻さん。指導者ですら探さないと分からないほど草が伸びた。こういう場所こそ刈らねばならない。撮影:2018年9月10日

中央の帽子の男性は「指導者」。オイスカ宮城県支部会員の大槻さん。指導者ですら探さないと分からないほど草が伸びた。こういう場所こそ刈らねばならない。撮影:2018年9月10日


草の繁茂が鈍った分、上半期から溝切り(排水路)を進め、従来のM・Sサイズに加え、
2016年植栽地に、造成当時のLLサイズを700mほど集中的に、一部は新設できた。
想定以上の進み具合。2015年植栽地南西端や、2017年南西端の難所もほぼ解決。
植樹祭520名を除き、これら「保育のためだけに」1,500人のボランティア。
10月6日の「総点検完了」まで、あと250人。今期は仕事量はピーク。年間最多人数も更新確実。
全員が充実感をもって帰ってもらえるよう、最後まで落ち着いて進めてゆきたい。

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