内陸防風林の毎木調査

2015年4月9日( カテゴリー: 現場レポート )

今日も冷たい東風。今年の春は西風の蔵王おろしより、東風のヤマセが多い。
秋に植栽したクロマツは、寒さに耐えかね、東側の葉が赤くなっています。
佐々木統括と私は、内陸防風林の毎木調査。(つまり一本一本全部)

育苗場の横も、もとは防風林(10m×128m)がありました。

育苗場の横も、もとは防風林(10m×128m)がありました。


名取の沿岸にある内陸防風林(樹齢65年)は、被害程度8割ぐらいでしょうか。
したがって、少しは残った木があります。
もちろんそれは温存した上で、何本植える必要があるのか、「根拠」を求めるのが目的です。
第一育苗場東側、海岸との間には、幅7mの防風林が3列(500m、900m、1km以上)  

第一育苗場東側、海岸との間には、幅7mの防風林が3列(500m、900m、1km以上)


森林簿(森のデータ台帳)から、一筆(森林の住所番地)ごとの面積を把握。
項目は、樹種、径級(胸高直径)、樹高、上層(高層)を占める木すなわちクロマツ・アカマツの本数、品質(木の状態など)を野帳に書き込み、そして立木全数を把握します。
私は胸高直径を測って読み上げ、佐々木統括は樹高・品質を見定めながら野帳記入。
上層木の平均樹高と樹齢と、密度管理表(樹種・樹齢に応じ、haあたり何本立木があるのが適正かを把握するグラフ)から、残った木が占める面積をもとめ、植えなければいけない面積を割り出し、植栽本数を決めます。
「だいたい何本」とテキトーじゃありません。
内陸防風林は海岸林ではないですが、防風が目的です。
防風保安林にも指定されています。共有林です。
海岸林と同様に、普通の1.6倍の本数が必要と考えています。
植栽樹種は、クロマツよりも松くい虫に強い、マツノザイセンチュウ抵抗性アカマツ
(岩手県産)。また、地元からの要望で、林縁にツバキ(1.3m間隔)を育てます。
将来は、上層にクロマツ、低層にツバキで一層の防風効果を持たせます。
内陸防風林用に5,000本程度育てる「気仙沼産のツバキ」の種の第一陣も到着。

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