H26年度広葉樹植栽の現在の状況

2015年10月29日( カテゴリー: 広葉樹, 現場レポート )

10月21日、平成26年度広葉樹植栽の結果を調べました。
補植後、ちょうど1年経ったことになります。
結論を言えば、補植が一応うまくいって、少し肩の荷がおりました。
平成26年5月17日に432本植え、秋の補植前に106本しか生き残りませんでした(生育率25%)
樹種は、ヤマザクラ144本中81本(56%)、クリ153本中11本(7%)、コナラ135本中14本(10%)。
そのため9月26日に、私と宮城中央森林組合5名とで補植を行いました。
補植樹種は、ヤマザクラ、コナラ、ケヤキ。
補植後の成立本数は、合計432本。
内訳はコナラ164本、ヤマザクラ131本、ケヤキ126本、クリ11本。
平成27年7月17日、一定の結果が出たと判断し、生育調査を行いました。
生育本数は、合計303本(70%)
ヤマザクラ131本(100%)ケヤキ107本(85%)コナラ63本(38%)クリ2本(18%)
そして10月21日、今年2度目の生育調査を行いました。
生育本数は、合計275本(63%)
ヤマザクラ101本(77%)ケヤキ107本(100%)コナラ66本(40%)クリ1本(9%)
*カッコ内は補植後本数比
したがって、昨年の春植えに比べ、昨年の秋植えは成績が上がったと言えます。
しかし、立派に育っているとは決して言えません。まったく。
植えてから1年半。萌芽更新して辛うじて生きているというだけです。

DSC_0057

今春の乾燥で枯れそうになっても萌芽更新した。


他の団体が植えた広葉樹も見ていますが、マサキやツバキなどの低木も含めて植えてから2年、まったく成長が見られない。
この現場は今年の広葉樹植栽地と土壌が全く違います。
平成27年度の現場は、凝灰岩交じりの粘土質で水捌けが極めて悪い。カリだけが突出。それに対して平成26年度の現場は、山砂で水捌けが非常に良く、草すら出ない場所は成績が悪い。また、蔓豆と、内陸から進出してくる葛以外の雑草が出る場所はいくらか生育が良い。
11月から5月までの寒・乾風害の西風の影響を最前列で受けるのが大きいのか?ちなみに西風最前列の広葉樹の横のクロマツと、防風柵をいくつか越えたクロマツを比べると同じ生産者なのに枝の豊富さが違います。
また、佐々木統括は、葉の縁の枯れ方から見て、海から400m以上離れ、防風柵があっても塩の害が大きいのではと口にします。
もちろん、今年上半期、3週間近く雨が降らないことが3度もあった異常乾燥も大きいでしょう。
もう、新たな場所で広葉樹植栽をすることはありません。
(内陸防風林の林縁にツバキを植えてほしいという地元の要望は、実施の方向で検討中)
原則、補植のみです。その規模も減るでしょう。補植は秋に専念するかもしれません。
数は少なくてもいい苗を育てて、いろいろ試してみたいと思います。
kouyoju

落葉していても芽をつけて、ちゃんと生きている。

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