あっ おじいちゃん!

2016年5月30日( カテゴリー: 省太のつぶやき )

お正月の親戚の集まりのときなど、一同の中に若い人がたくさんいると場が華やぐものです。
彼らのこれからも楽しみだし、一族の将来も安心だ、という気持ちにもなります。
5月21日の植樹祭で感じたのもそうしたことでした。
植樹祭には、宮城県立名取北高校や県立農業高校の生徒、東北学院大学の学生らが参加しました。
私は一時間ほどの植栽作業の間、名取北高校の生徒たちと一緒にいたのですが、
一言でいえば、とても楽しい思いをしました。

植付方法の紙を持ちながら植栽する名取北高生

植付方法の紙を持ちながら植栽する名取北高生


 
参加したのは1年から3年までの30人。
学校に貼りだされた募集の案内を見て自主的に申し込んだのだそうです。
だからなのか、なかなか手早い。
松の苗を植えるには、
①穴を掘る
②苗を穴に立てる
③土を埋め戻して踏み固める
――という三つの仕事が必要です。
 
 
プロには1分足らずで1本植え終えてしまう人もいるのですが、素人はそうはいきません。
とくに鍬を振るって石混じりの土を掘るのは日ごろ経験がなく、楽ではありません。
すると、男子生徒があっという間に分業を始めました。穴掘り組と苗植え組に分かれたのです。
これだと同じ作業の繰り返しなので慣れるのが早く効率もいい。
先生からもお褒めの言葉があって、彼らはますますやる気が出たようです。
男子も女子も黙々、というよりは冗談など言いながら和気あいあいという雰囲気で楽しそうでした。
普段接することのない高校生のナマの言葉が聞けたことも面白かった。
ただし、作業はずっと男女が別々にやっていました。
男子が穴掘り、女子は苗植えに分かれて共同作業をするのかと思ってみていましたが、最後までそうはならなかったのも、今の高校生気質でしょうか。
植えました!

植えました!


もうひとつ、印象に残ったことがありました。
「あっ、おじいちゃん!」という叫び声が聞こえたことです。
女子生徒の祖父がやはり植樹祭に参加し、孫の顔を見つけて様子を見にやってきたのです。
「おじいちゃんも名取に住んでいるんだけど、会うのは久しぶりなんです」
植樹祭がこうした出会いの場になる、ということは、
地元の人々に定着しつつある一つの証ではないか、と思います。
海岸林再生の会の会員の女性は、名取市の南隣りの岩沼市から参加した弟を見つけて驚いていました。
これからこの地にどんな形でクロマツ林が育っていくのか、カギを握るのは若い人、そして地元の人です。
いい植樹祭になりました。

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