「回収。そして、あんぱん」~最後尾からの大阪マラソンレポート②~

2017年12月3日( カテゴリー: 本部発 )

まず、昨日下見した、通天閣の折返点までは。
完全に自分の世界に入りました。
難波の22㎞の収容関門をやっとの思いで通過すると、
「注意!実際の関門はここから600m先」とボードで応援している人が。
ん??? そういうことなのか。初めて後ろを振り返ると金色の風船も接近。
思っていた閉鎖時刻を600m先で通過しなければならない。
いよいよ追い込まれた。去年はこれを疑問に思う必要はなかったですが。
第3折返点は通天閣のたもと。新世界の入口。
ある意味で伴奏者の「ゆりやん」さんとは交錯の記憶もなく、通天閣も見ず。
(彼女は好みのイケメンに告白し続け、「正」の字を腕に書きながら走って、
全員から断られ、19㎞でリタイアの模様。私、告白されなかったけど)
26㎞収容関門は花園あたり。
ここも実際の閉鎖場所は数百m先。この時点では、巻き返すのは厳しい。
でも4㎞ごとの回収を逃れよう。一縷の望みにかけて。
去年は、開き直って中央分離帯に座り込んでマッサージした場所。
今年は、ここでとうとう金色風船に抜かれて、じかに励まされてしまった。
「付いてきてください。4㎞を30分で走ればいいんです!」
笑ってしまった。(それ、最後通告? 5時間で走るペースでしょ・・・)
玉出の30㎞関門は、大きな交差点でした。
「あと1分です!」とハンドマイクで言われ、
沿道から「吉田さーん!諦めるな!」。「吉田!」の連呼と手拍子。
(ゼッケンに名前が書いてあり、知らない人から応援いただきました)
目前の関門では、金色風船集団が大きな声を出しながら待ってくれている。
あきらめそうでした。靭帯が切れそう。でも、ギッタンバッコン走って通過。
後ろは3人だけセーフ。倒れこんでいました。
私は交差点の向こうにも見えるように90度で敬礼。拍手されました。
(普通ゴールした人がするものですが・・・)
ここの閉鎖道具は、厳しさが伝わる、白くて太い布ではなく、
どこか「温情」と「配慮」を感じた虎ロープでした。
住之江公園を通過。ハイになってるので、気力だけは十分。
風船集団はまた遠くに行ってしまいましたが、全力で歩いて追いました。
先に待っているはずのオイスカ関西応援団が、大幅に前進して来ました。
「いま急いでるんで-」と言って34㎞地点を通過。
ですが、問題はまだ数百m先の関門。

去年から気になる車でした

去年から気になる車でした

去年から馴染み深い看板でした

去年から馴染み深い看板でした

行く手に、白い線が張られました。
例の太い布だから遠くからも見えます。
もはやこれまで。
わずか数百m先にいれば、南港の巨大な橋に行けました。
でも、そのわずかこそ、わずかではないのであって。
去年は、その先の38㎞関門で「あと6分」と言われつつも、歩かず走って、
白くて太い布を用意しているのを横目に、完走を確信しました。
その次は、閉鎖が緩そうに見えた41㎞関門。
「乗らないと、次の関門に歩いて行くしかないですよー」
悔しさもつかの間、旅行会社の係員さんから目が覚めるような一言。
関門収容の大型バスは4台。1台に20人以上乗車。相当微妙な雰囲気。
住之江から南港を通らず大きく迂回、大阪港を経由してゴールまでドライブ。
バスから降りた時、車椅子を借りそうになるほどの左膝脇の筋が痛み。
去年は、フィニッシュ地点で完走メダルとタオルをいただきました。
今年は、裏口で、全員貰えるメダル大の、無念の「あんぱん」。
他意はまったくないと思いますが、一人で勝手に脱帽しました。
ですが、それでも本当に美味かった「あんぱん」でした。

去年よりも焼き付けて会場を後にしました

去年よりも焼き付けて会場を後にしました

cf. とどめは、帰路の地下鉄。ICカードの料金不足で「閉鎖」されました。
これからは料金不足で閉じられるたび、あの瞬間を思い出す・・・

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