そもそも、海岸林再生の「目的」は?

目的・目標を、研ぎ澄まして考え、正確に見定めることは、すごく大事です。
これを誤解すると、作戦の意味も誤解する。そうすると戦列が乱れます。
二重三重の目的が存在すると、作戦は複雑化します。
複雑過ぎ、精緻に考えすぎると仕事は難しくなり過ぎると思います。

目的・目標は、基本計画の一番に必ず書かねばならないし、
長い年月かけて、何度でも繰り返し言わねばならないほど重要だと思っています。
きっと将来も「わかっている」という顔をする「担当者」という人と会うでしょう。
現場実務経験が豊富な人ほど、何度でも真剣に聞く。経験が足らない人が一番危ない。
経験が少ない故、繰り返し言う意味を理解するすべがないから、なめて考える。

目標に対して実行計画を立てる。
個々の作戦は、状況の変化に応じて、修正に修正が重なるのは常。
自然相手ですし、社会も変化します。これが所謂、順応的管理だと思います。
しかし、あくまでも大目標は変わりません。

名取海岸林の将来を、どうイメージするか。
遠足に来れるような雰囲気の場所を、少しは持てたらとは思います。
ですが、市民に親しまれる・・・これは優先順位の1番ではありません。
啓発や説明責任を果たすことは極めて重要で、存在意義を理解してもらうための努力は、
強靭な森づくりの次に重要と思います。
少なくとも、楽しみを享受するための下請け、観光部署のための仕事ではない。
悪い事例は全国でいくらでも見てきました。バランスある考え方を失うとどうなるか。
こうなりたくないと、何度思ったか。

一昨年、観測史上初、大型台風が宮城に直接上陸しました。
津波、スーパー台風・高潮、爆弾低気圧・・こういう事態をイメージした海岸防災林に
しなければ我々が協力した意味がありません。

第1ミッションは「強靭さを追求した海岸林の再生」だと思っています。
あの津波の恐ろしさ、起こったことの悲しさ、奮起した気持ちは一生忘れません。
あらためて目標を再確認し、目標をどう達成するかを行政当局などと共有することが、
我々オイスカに求められていると再認識して、今年は行動することにしました。

そのための目標林形・区画のゾーンニング、そして組織づくりや役割分担など
という実行計画を立てることになります。今まで以上に官民の役目を明確にすることに
なるでしょう。大目的を踏まえ、それを実行する手段・方法として、
多くの人に親しまれることも考えようと思います。

石巻市渡波地区海岸林(2011年4月21日)

石巻市渡波地区海岸林(2011年4月21日)

静岡県御前崎市 遠州灘海岸林これも忘れられない光景です。すごく感動しました。松くい虫ではありません。これだけ枯れているようでも、潮風に耐えて、みな生きていますから

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松林がなかった右の地区と松林背後の地区では、死亡率・家屋損壊率など大きな開きが出たと、先日県庁職員も改めて言っておられました

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