宮城つながる森業交流祭ご報告

2018年12月4日( カテゴリー: 本部発 )

広報室の林です。
遅くなってしまいましたが、11月19日に開催された宮城つながる森業(もりりょう)交流祭
に行ってきましたので、内容等ご報告いたします。

行事は今年の4月に「みやぎ森と緑の県民条例」が施行されたことを記念して
県が中心となって行われたもの。
1部の講演会、2部のシンポジウムのほか、ポスターセッションで構成され、
オイスカは吉田がシンポジウムのパネリストとして登壇したほか、
ポスターセッションにも参加しました。
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驚いたのは、会場いっぱいに人が集まっていたこと。
400人ほどが参加したようで、とてもにぎわっていました。
“交流祭”と“祭”の字があるのも納得。

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講演やシンポジウムに登壇した県内を中心に活動する各種団体の皆さんのお話を聞いて
宮城ならではの森林の再生、林業の活性化の形があるのだなぁと感じました。

オイスカでは、企業との協働で国内の森づくりを進めており、都内を拠点にする企業さんの
多くはフィールドを山梨県や埼玉県などの近隣県に求めて活動しています。
例えば山梨県のある自治体で活動する企業は、そこの森が東京や神奈川の水源林になっている
ことから、その保全活動に社員を参画させるような取り組みをしており、自治体をまたいで
“森と都市”とをどうつなげるかということが大きなテーマになっている側面があります。

しかし、宮城では仙台という大消費圏を抱え、県内に“森と都市”が共存しているという違いが
あることを感じました。

そしてもう一つは震災復興と切り離せないということ。

震災による木材の需要、新たな林業の形の模索といった点もそうですが、
吉田がパネリストとして参加した意義もそこにあったと思います。
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プロジェクトは、ただ単に津波で失われた海岸林を元通りにするという
ものではないことは、支援者者ボランティア参加者の多くの方に
ご理解いただいているのではないかと思います。このプロジェクトは、
活動の中で行われるさまざまなレベルの人材育成、それを通じた“林業”の復活を
実現できるものだということが、今回の吉田の話から会場にも伝わったように思います。

一番のポイントはきちんとした“技術”に支えられたものでなくてはならないということ。

誤解を恐れずにいうと、“自然”“森”といった多くの人が親しみを持ち、
参画しやすい分野のものは素人が間違った知識や感情で発言・行動をすることも多いように思います。
“プロ”の高い技術が支える現場に来るボランティアに求めるのは、
“お遊び”でない覚悟と真剣に学ぶ姿勢であることを訴えました。
(写真のスライドには「ボランティアを“戦力”と考え、お客さん扱いしない。
そのために説明を尽くす」ということが書かれています)

そしてプロのレベルでの技術移転、人材育成も進んでいることも大きなポイントです。
佐々木統括は月刊「OISCA」11月号に掲載した座談会でも触れていましたが、
プロジェクトの植栽を前に行った森林組合の技術者50人を対象にした研修会で
「植林をしたことがある人」に手をあげさせたところ、3人しかいなかったそうです。
日本の森林の現状から考えると全国で同じような状況でしょう。それが、震災後の
海岸林の大規模再生の現場では毎日何百本と植える人材が必要となるのです。
統括からは“思いがけない技術伝承の場となった”との言葉を聞いたこともありました。
森林組合の若者たちも「こんなに植えられる現場はここだけだから」と、
たいへんな作業を、研鑽の場と捉えているようです。

だからこそプロとそれを支えるボランティアの役割をはっきりさせ、
お互いがその力を思う存分発揮できるよう、自己研鑽にも努めることができるのだと思います。
植えたい気持ちはあるけど、植えられないと分かっているボランティアにきて、
暑い中一所懸命にクロマツのお世話を

……とりとめのない話になりましたが、森って本当に奥が深い。
“多面的機能”などという言葉では表現しきれない力を持っています。
まだまだ勉強することだらけ。

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