展望台より①

2013年8月26日( カテゴリー: 海岸林あれこれ )

いろいろな海岸林を見てきましたが、案外「展望台」があるものです。誰にでも来てもらえるのでいいですね。津波シェルターの役目と観光施設、研究者のためにもなりますね。
その1

政府によってマングローブリサーチセンター内に設置されました

政府によってマングローブリサーチセンター内に設置されました


タイ南部マレー半島西側ラノーン県、オイスカマングローブ植林地
(2000年~現在、植栽面積約1,100ha。沿岸資源環境省等と協働)
インド洋大津波もこのマングローブで食い止めました。私は2007年にここに行きましたが、津波で大量の砂の流入があり、漁獲高は30分の一に激減と住民から聞きました。出稼ぎに出る人が増えてしまう中、マングローブの保全事業により、半漁半林の雇用を創出しました。村人は襟裳岬と同様、豊かな海のために、将来の村のために、収入を得ながら主体的に森づくりを行っています。昨年、政府のモデルプロジェクトに認定。多くの企業団体、国内オイスカ会員からなる各支部の支援を得て実施してきました。
植栽樹種のほかにも、多様な木々が後から増えています

植栽樹種のほかにも、多様な木々が後から増えています


 
その2 
千葉県九十九里浜、山武市「蓮沼海浜の森」
ここにも東日本大震災の津波は到達し、海岸林に大きな被害を与えました。ですが、後背地は大きな被害を免れたものと思います。ここは楽しい海岸林でした。公共の遊園地があり、親子連れがたくさん。駐車も無料。森の中には管理道を兼ねた歩道が縦横に。海への道もS字状に曲がっており、津波が真っ直ぐ進入するのを防ぐ計算をしたのだと思います。展望台の避難者収容人数は、相当な数に対応できる設計に見えました。全体像は愛情をこめて、様々考えて作られた気がしました。
津波シェルターでもありますね。頑丈でした。もちろん無料

津波シェルターでもありますね。
頑丈でした。もちろん無料


遊具は錆びにくいでしょう(マニア的に言えば)

遊具は錆びにくいでしょう(マニア的に言えば)


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その3
宮城県名取市・閖上浜サイクルスポーツセンター

海からの潮風で遠くが霞み、塩分の微粒子が内陸に飛んでいることを自分自身で確認しました

海からの潮風で遠くが霞み、塩分の微粒子が内陸に飛んでいることを自分自身で確認しました


名取市海岸林の最北部、閖上漁港前にあり、市内海岸林をほぼ半周する広大なサイクリングロードの起点だったそうです。ガラス片などが散乱し、半壊の建物でしたが、高所から全貌を見渡すためにも、オイスカの中野会長や、林野庁「東日本大震災に係る海岸防災林の再生に関する検討会」座長の太田猛彦先生をはじめ、多くの方をご案内しました。ここで難を逃れたという話は具体的には耳に入っていませんが、そうであっても不思議でない立地にあります。いつか、このような施設が復活するのだと思います。
北側は仙台塩釜港まで約7km、南側は福島県相馬市松川浦まで約45km、併せて50km以上がこの状態と理解しました(撮影:2011年5月25日)

北側は仙台塩釜港まで約7km、南側は福島県相馬市松川浦まで約45km、併せて50km以上がこの状態と理解しました
(撮影:2011年5月25日)


 

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