祝い唄

2012年4月9日( カテゴリー: 現場レポート )

3月30日の播種を終えた後、土地の神様に捧げたお神酒をみんなでいただきました。
ストーブを囲んだささやかな宴の場を盛り上げようと、Kさんが自慢の美声を披露。
輪の中から手拍子と合いの手が自然に出てくると、その後にも地元の民謡が2曲続きました。
土地の人間ではない私にはわからないものでしたが、あとで「あれは祝い唄だよ」と聞かされました。
そして「この1年誰も歌わなかった祝い唄だ。震災後初めて歌ったんだ」と。
地元の人たちにとって今回の播種は、自分たちの生活再建に向けた大きな前進であり、
この日は、そのお祝いの日だったのだと思いました。
取材に来られていた地元のテレビ局の方も畑でいきいきと動いている地元の皆さんを取材しながら
「被災後、元気になれない人たちもまだたくさんいますが、活動の場がある人たちはやっぱり違いますね」
とうれしそうでした。新聞記者の若い女性は、「私も種播きさせてください」と一緒に作業をしていました。
被災した海岸林は約3,660ヘクタール。何十年もかかる海岸林再生に向けた、小さいけれど目に見える
確かな一歩が踏み出された記念すべき3.30となりました。

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