フィリピン・アブラ農林業研修センター
アブラ州での活動実績が各方面で評価
州立大学、環境天然資源省と協約締結へ

2019年5月29日 ( カテゴリー: 海外ニュース )

 4月15日、フィリピンのルソン島北部に位置するアブラ州の州立科学技術大学(ASIST)とオイスカ・インターナショナルの間で、日本語指導者育成に関する覚書が交わされました。ASISTは、オイスカが1984年にアブラ州で活動を開始した際、学内に拠点を置いていたこともあり、アブラ農林業研修センター(以下、アブラセンター)のデルフィン・テソロ所長をはじめ、同大学の多くの卒業生が、オイスカの日本人農業専門家の指導を受けています。同大学では学内に日本語センターを設置し、技術習得を目的に日本へ行く全ての研修生および実習生、さらには一般の学生も対象にした日本語教育を目指しており、覚書では、①ASISTの日本語指導者の育成のため、2〜3名の講師を関西研修センターで受け入れ、効果的な日本語教育の手法を学ぶ機会を提供する。②講師らは、帰国後に学内の日本語センターにおいて、アブラ州とその周辺地域の青年たちに日本語教育を行う、といった内容が盛り込まれ、グレゴリオ・トルケサ学長と永石安明事務局長によって調印されました。

ASISTとの調印式

 近年、フィリピン人技能実習生は増加しており、国別実績ではベトナム、中国に次いで3番目となります。英語が堪能な人材が多いことから、ニーズが高いとの見方もありますが、実際の現場では、日本語による業務が中心です。そのため技能の習得はもとより、実習中の事故防止や日本人従業員との円滑な意思疎通のために、より高い日本語能力が求められています。しかしながら、技能実習制度の総合支援機関である 国際研修協力機構の調査では、同国の派遣前の日本語研修時間は、ベトナムの約半分の202時間となっており、短期間の詰め込み式学習の実態が浮き彫りとなりました。こうした問題は、日本語指導ができる人材や場所の不足に起因するとの考えから、ASISTでは日本語センターの新設を検討。アブラセンターで行う技能実習生の派遣前研修で、日本語によるコミュニケーションの指導なども行っていることから、これを好事例とし、 テソロ所長と連携して創設に向けた準備を進めてきました。年度内には講師の日本への派遣、日本語センターの開所が予定されています。

活発に展開されている「子供の森」計画。最後列右がデルフィン・テソロ所長

 また同日、アブラ州環境天然資源省のオクタビオ・クアンソ局長と永石事務局長、テソロ所長により「子供の森」計画(以下、CFP)の活動に関する覚書に調印がなされ、バンゲットおよびラガンギラン地域の環境天然資源省担当官、オイスカ・アブラ支局のアントニオ・ガンデサ会長がこれに同席しました。覚書では、州内のCFP参加校に対し、同省の技術的なサポートと苗木の提供が受けられることが約束されました。今回の一連の覚書締結の背景には、アブラ州とその周辺地域(南イロコス州)においてオイスカの活動が政府や教育機関などから高く評価されていること、また、活動の原動力となっているテソロ所長の長年にわたる地域開発への貢献が認められたことがあります。こうした連携やサポートにより、CFPを通じた環境問題の解決に向けた取り組みを加速させ、地域住民の環境保護に対する意識の向上を図ることが期待されます。

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