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タイ

1975年、タイ・ガールガイド協会の要請により東北部スリンにおいて農業技術指導を開始。しかし、伐採などにより森林が失われた土地での農業は難しく、まず基本的な自然環境の回復が先決との考えから植林を開始しました。

「子供の森」計画(CFP)活動を中心に、植林や有機農業普及活動のほか、コミュニティフォレストを通じて地域の発展に貢献する活動をタイ全土で行っています。また、南部ではマングローブ植林プロジェクトや過去にはスマトラ沖地震の被害にあったタレーノーク村の復興支援プロジェクトを行ったほか、北部ではタイ有機農業普及プロジェクトを中心に、人材育成にも取り組んでいます。

タイでは、これまで1333haの土地で植林を行い、169校でCFP活動を行ってきました(2008年3月現在)。今後も、 長年続けてきたCFP活動を更に発展させ、これからの未来を担う若者に対して自然と調和した持続可能な発展を目指す意識を啓発し、リーダーを育成していきます。

タイ有機農業普及プロジェクト

場所: ランプーン県(対象となるのは北部タイ全域)
活動開始年: 1992年8月
受入機関: オイスカ・タイ総局
活動開始の背景 ここ数十年で、一気に森林面積を減少させてしまった国、タイ。近年は、国をあげて緑化に取り組んでいます。また一方で、タイ各地で化学肥料・農薬の過剰な利用が広まっており、各地で水質の汚染・土壌の劣化が報告されています。オイスカでは、有機農業の普及のため、タイ北部ランプーン県でタイ有機農業普及プロジェクトを開始しました。
活動概要 本プロジェクトでは、「子供の森」計画で培ったネットワークを生かして、ネイチャーゲームや自然観察、接木・挿し木実習、有機肥料づくりなど、様々な環境教育の機会を子どもたちに提供しています。
近況・今後の方針 近年では、タイでは夏休みにあたる4月に各地のCFP学校から生徒を集め、ランプーン農林業研修センターで45日間の農業・環境キャンプを行っています。修了した生徒は自分達の学校に戻り、エコ・クラブを作ったり有機農業プロジェクトを校内で開始したりしています。今後は、CFP参加校を中心に学校内での有機農業プロジェクトをさらに進展させる予定です。

東北タイ環境教育プロジェクト

場所: スリン県およびコンケン県
活動開始年: 1975年
受入機関: オイスカ・タイ総局
活動開始の背景 タイ王国スリン県では、かつては70%もあった森林面積が、今ではわずか3%にまで落ち込んでしまいました。森林率の減少と、東北タイ地域特有の厳しい自然環境により、土壌は栄養分を失い、乾期には非常に乾燥した硬い土壌になり、雨期には洪水になってしまいます。タイの象のふるさとであるスリン県では、今でも多くの象が各地に見られますが、象たちの餌さえも不足している状態です。このような土地で環境問題に取り組んでいくには、教育から始める地道な活動が求められます。1980年代から行ってきた植林プロジェクトと同時に、子どもたちへの環境教育を通じて地域を啓発していく環境教育プロジェクトを行っています。
活動概要 主に各学校の生徒を集めて環境キャンプを行い、ネイチャーゲームを活用した参加型環境教育の活動を行っています。また、各学校では有機栽培やハーブ薬品作りなど、それぞれの学校で独自のプロジェクトを行っています。
近況・今後の方針 近年ではCFP参加校の学校内で有機栽培を行い、収穫した野菜を販売したり、給食に出したりしています。この活動は、特に貧しい学生の家族を対象に行われ国王が唱える「足るを知る」農業プロジェクトの実践型として、生活改善をも目的としています。ゴミの分別・リサイクル運動を始め、まだ量は少ないですが再生紙の作成を行っています。今後は活動の中で必要となる報告書なども、この用紙を利用していきたいと考えています。今後はスリン環境教育センター(仮称)を建設し、環境キャンプを実施したりネットワークづくりの中核として利用していきたいと考えています。

中部タイ環境教育プロジェクト

場所: アユタヤ県およびチャイナット県
活動開始年: 2001年
受入機関: オイスカ・タイ総局
活動開始の背景 東北タイ、北部タイ、南部タイと各地方で活動が進む中、バンコク近郊での活動視察や活動参加を望む声が強く上がってきました。そのため、バンコクから日帰りできるアユタヤ、チャイナット県での活動が開始され、本部からの送金に頼らず、小さなプロジェクトの積み重ねでプロジェクトを運営しています。
活動概要 学校、お寺、博物館などへの植林や、子どもたちへの環境教育。また、日本人グループの訪問受け入れや、特にバンコクに生活する日本人の子どもたちとタイの子どもたちとの1デーキャンプを実施しています。
近況・今後の方針 在タイ日本人の子どもたちとタイの子どもたち合同での活動が活発です。お互いの交流と環境教育、タイ文化の学習などが主な目的。バンコクに住む日本の子どもたちは限られた日本人社会の中で生活しており、長年タイにいながらタイの友人もなく、タイの生活を全く知らない子どもたちも少なくありません。彼らにタイの魅力を理解してもらい、積極的に活動する姿勢を学んでもらう機会とし、また、両親は日系企業の役員であることが多いので、この活動からオイスカを知り、支援者になっていただき、新たな活動形成に結び付けたいと考えています。

マングローブ植林プロジェクト(ラノーン)

場所: ラノーン県
活動開始年: 1999年
受入機関: オイスカ・タイ総局、タイ王国天然資源・環境省海洋・沿岸資源局
活動開始の背景 海と隣り合わせの土地で生活するラノーンの人々にとって、マングローブ林は、自分たちを津波の被害から守ってくれたり、カニやエビなどの恵みをもたらしてくれたりする、とても大切な資源です。そのマングローブ林も養殖場への転換などで伐採が進みましたが、東京海上日動火災保険株式会社からの支援がきっかけとなり、再植林プロジェクトが開始されました。本プロジェクトにより、人々にマングローブ林を大切にする心が根付くことを期待しています。
活動概要 ここでの活動には、スタッフだけでなく「子供の森」計画(CFP)の子どもたちも関わっています。タイ各地でのCFPでは、キャンプなどを通した体験型の環境教育を盛んに実施していますが、ラノーン県では、キャンプの際にマングローブ植林を子どもたちに体験させるプログラムを組み入れています。これは、子どもたちが自然への親しみの気持ちを持ち、環境問題やマングローブに関する知識を得る機会となっています。
また「海外の一企業が自分たちのふるさとの環境を守るために貢献している」という事実を目の当たりにすることで、「環境問題は国際的課題である」ということへの気づきを得るきっかけともなります。
さらに、同じ地域にあるいくつかのプログラムを有機的に結びつけることにより、大きな効果が期待できます。CFPで自然を愛する心を培った子どもたちは、マングローブ林を守り共生していける大人となると考えています。
近況・今後の方針 これまで、東京海上日動火災保険株式会社をはじめ、さまざまな方面から支援を受けて活動を行ってきました。今後は、コミュニティフォレストの活動をさらに拡大し、行政府と協力して地域の発展に寄与する活動に繋げていく予定です。