夏のボランティアの仕事シリーズ① 「葛刈り」

2015年7月15日( カテゴリー: 現場レポート )

「葛ってどれだか判別できる人は手を挙げてくださ~い」
毎年夏は、毎回この質問を繰り返します。
手を挙げる人はごく少数です。
ですが、名取の葛刈りを味わい、空き地などで何気なく見ていたたものが「葛」だったことを知りふとした時に改めて名取の海岸林を思い出して下さっていることでしょう。
名取に来た皆さんは、クロマツだけでなく、いくつかの植物を覚えていただきます。

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盛土を這い上がってきます


「葛もち」「葛根湯」など人とのかかわりも多い植物ですが、林業の者からすれば、植栽した木に絡みつき、木は曲り、日照を遮ります。
しかも、強烈な繁殖力の、多年草。
「1日1m伸びると思え」佐々木統括はそう言います。
冬場には長さ1m×20cmの「葛芋」が出来、よく夏に溜め込んだ栄養を爆発的に使い、
四方八方に、根もつるも伸ばします。伸びたつるも、あちこちに着地点を作り、またそこに
根をおろし、そこから四方につるを伸ばします。
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17人で1時間の成果


「山芋理論」と佐々木統括は言います。
爆発的に養分を使って、疲れている夏こそ、集中的に刈り取るタイミング。
ボランティアの皆さんには、「芽が出たての小さなモノを見逃さないで」と指示します。
長く伸びたつるは、根元を手繰り寄せて探し出し、やり残しなく根元で刈り取るか、雨上がりなど地面が柔らかいときは、抜くことにも挑戦していただきます。
1点から数本のつるが出ます。
見落として、刈り残さないことが注意点です。
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大きな3枚の葉が特徴です。


仕留めた葛は、防風柵などに引っかけたり、作業道の真ん中に置いて、次のボランティアに、「ここ、葛出るよ」とサインを残していただきます。
まだ、薬剤で枯死させることは考えていません。

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