2月の生き物(鳥)

2018年2月18日( カテゴリー: 現場レポート )

「吉田君は鳥好きだね~」
とうとう、小林省太さんにも言われました。
現場では運転中、寒くても窓を開けて鳴き声を聞きます。

次の日、腰が痛くなるほど歩きました。
これから地上に出ようとしているフキノトウを一つだけ見つけました。

今日のブログは、写真で報告。

カシラダカ 群れで地面に降りて餌探しする姿を見ます

カシラダカ 群れで地面に降りて餌探しする姿を見ます

食事中のノスリとそれを狙うカラス

食事中のノスリとそれを狙うカラス

ツグミ 1年中いるかと思ってましたが冬鳥なんですね

ツグミ 1年中いるかと思ってましたが冬鳥なんですね

スズメ このパターンよく見ます

スズメ このパターンよく見ます

天然下種更新

2018年2月17日( カテゴリー: 海岸林あれこれ )

青森県三沢市で、少し珍しい現場を見ました。

津波によって海水が滞水し、徐々に枯れていった松林で、
枯れなかったマツが「疎林化」し、種子を林床に大量に飛ばし、
たくさん光を受けたことで、無数の実生苗となっていました。

1~2年生の実生苗。やはり、細く小さい

1~2年生の実生苗。やはり、細く小さい

青森県庁はそれを「天然下種更新」施業として活かそうとしていました。
施業していた上北森林組合の看板が出ていましたので、電話して聞いてみました。
「林齢は20年程度で、立ったままの枯損木とともに、見込みのない細い松は、
選んで伐採している」と。2011年の津波の後、実生苗は2012~2017年発芽に見えました。
徐々に枯損が進み、林床の光環境がかわり、種子の豊作にうまく当たったのかもしれません。

伐採されたマツや林床の枯損木・枝条は、整然と地拵え・集積され、とても丁寧な仕事に見えた

伐採されたマツや林床の枯損木・枝条は、整然と地拵え・集積され、とても丁寧な仕事に見えた

津波の滞水もそうですが、松くい被害クロマツ林でも考えられることです。
愛知県田原町の伊良湖海岸林で、日本海岸林学会の吉崎会長(東京都市大学副学長)が
試験しているのを見たことがあります。100,000本/haの実生と表示板に記載されていました。

こういう仕事に出くわしたら、それはそれでとても面白いなと思いました。
我々も、海側と内陸側両方の幅30mの生物多様性保護ゾーンに種が自然のチカラで
拡散されて、林帯幅が広がることを期待していますので。
いい学習になりました。

20数年生クロマツの下に、5・6年生の実生苗。逞しく見えるが、自力で育っただけあって、根元の太さは細い

20数年生クロマツの下に、5,6年生の実生苗。逞しく見えるが、自力で育っただけあって、根元の太さは細い

施工地全景。最前列は2018年植栽予定。その後ろが天然下種更新区、その後ろが被害を受けなかった40年生クロマツ区

施工地全景。最前列は2018年植栽予定。その後ろが天然下種更新区、その次が被害を受けなかった40年生クロマツ区

「吉田、これは闘いと思えよ」
佐々木統括が名取のニセアカシアの状況をこう言いました。

むかしはマツと一緒に植えました。全国で。
これも一つの方法と信じて、未知の方法に挑戦したわけです。
鉱山跡地など、道にも手に負えない場所なども同じです。

海岸林に関しては、残念ながら、結果は思わしくないものでした。
名取でニセアカシアを見ても、先人を恨む気持ちは一度も持ったことはありません。
その頃はまだ先が読めてなかったのです。
技術の向上の過程ではこういうこともあるでしょう。
私たちもそういう過ちを何かで犯していることもあるでしょう。

こういう状態のときに手を入れれば仕事も早く済む(2016年7月)

こういう状態のときに手を入れれば仕事も早く済む(2016年7月)

結論は、徹底駆除以外ありません。
その方法論は単純なものです。少しでも若い木のうちが良し。
除伐時期は、土用の丑の日前後1か月がベスト。
春・秋・冬はやっても逆効果。
伐った小口一つづつに、薬剤塗布。どんなに面倒でも一本一本。
グリホエースなど安いもので十分。
ばらまくように散布でもしたら、枯らさなくていいものまで枯れてしまう。

オイスカ協定区内でのニセアカシア・葛等枯殺処理調査(2016年7月)

オイスカ協定区内でのニセアカシア・葛等枯殺処理調査(2016年7月)

一つ一つ小口に塗って調査しました(2016年7月)

一つ一つ小口に塗って調査しました(2016年7月)

3年試して、去年の夏から本格的に駆除し始めました。
よく問い合わせがありましたが、以上の通り説明は簡単です。
およそ海岸林に関わる人は、ぜひ身近な場所で職員研修をして、
自分で伐った場所が1年後どうなっているか見届けるのも良いと思います。
現業の仕事ですから、ちょっとは痛い思いもしないと、
林業労働者の苦労などわかるわけありません。

名取市内海岸林クロマツ造林地にて 来年は完全に松を覆うでしょう。誰かが処理しなければならない。(2017年11月)

来年は完全に松を覆うでしょう。誰かが処理しなければならない。名取市内海岸林クロマツ造林地にて(2017年11月)

山仕事の立場から言えば、海岸林は車が使える作業道が圧倒的に多い。
平地ですから、道を設けやすいのは当然です。東京奥多摩在住の森林組合職員が、
「4m/ha。東京の切り立った山では仕方ない。高性能林業機械など入れられないから、
昔ながらの伐り出し方法ばかり」と宴会で嘆いていたのを覚えています。
片や、宮崎県諸塚村では2007年時点で60m/ha。道を入れられる場所を選んで、
経済林を作ってきたからです。お昼は家に帰って、温かいものが食べられます。
東京や神奈川では、車にたどり着くのに徒歩1時間などざら。屋内で昼食などありえません。
いつも焚火を前に、辛うじて保温の弁当箱で。

「①排水溝  ②防風垣  ③作業道  このインフラが揃わない限り、海岸林は難しい」
襟裳岬海岸林200haを40年来守ってきた、ひだか南部森林組合幹部の言葉です。
「毎年手入れが必要な場所は、重点的に道を増やしています」
そういう場所は300m/ha以上か??正確な距離は分からなかったが
路網が充実しているのは間違いなかった。

では、名取100haはどうか。
設計された林業用作業道は、多目に見て11,000m。
市の自転車道4,000mは、作業道も兼ねて使用可能になる模様。
自転車道を入れれば、ざっくり150m/ha。
最内陸側に道が無いこと(将来松くい虫薬剤地上散布に難儀)と、
パンツ一丁での渡河箇所、盛土上の東西道不足のなど、
難儀することもあると言えばあるのですが、満足しなければと思っています。

能代市風の松原 作業道とサイクリング・遊歩道兼用の道が縦横に設置。案内表示が林内に多数 市民を積極誘導してもゴミなし

能代市風の松原 作業道とサイクリング・遊歩道兼用の道が縦横に設置。案内表示が林内に多数 市民を積極誘導してもゴミなし

三沢市国有林・民有林復旧現場の作業道

三沢市国有林・民有林復旧現場の作業道

唐津市虹ノ松原 市民を積極誘導してもゴミなし

唐津市虹ノ松原 市民を積極誘導してもゴミなし

箱根駅伝で優勝した青山学院大駅伝チームも合宿をする千葉県富津岬。
視察した日は、創価大学の陸上部が松林の中を練習していました。
その道沿い、消火水槽の設備が点々とあるのを見つけました。
火事があったのかな・・・と言った途端、
浅野がブログで触れた通り、消火栓の前の木柵が燃やされていた。

気にしなかっただけで、他の海岸林にもあったのかもしれません(千葉県富津岬海岸林)

気にしなかっただけで、他の海岸林にもあったのかもしれません(千葉県富津岬海岸林)

青森の屏風山海岸林でも、敦賀の気比の松原でも、
海岸林に「火気厳禁」「山火事注意」の看板はどこに行っても見られます。
マツの葉は当然燃えやすく、人が来る場所に設置するのは当たり前。
能代の風の松原でも、設置を検討したことがあると。

(香川県さぬき市 津田の松原)

(香川県さぬき市 津田の松原)

「(キノコの一種の)ツチクラゲの胞子が反応して、大きな円状に松を枯らす」と
佐々木統括から教わりました。宮城県石巻市海岸林は、かつて「ツチクラゲ病」が
蔓延したと県庁で聞きました。怖いのはこれです。
ちょっと焚火して、ちゃんと消しますではすみません。

ネットで調べてみると、数年かけて拡大。茨城以北の太平洋岸、山口以北の日本海岸に
菌は生育。40度でも12時間、45度なら4時間で胞子が拡散する。
クロマツ・アカマツ・カラマツ・トウヒ林は被害にあう。
牛糞のような形のキノコ・・・

そういえば警察官に聞いた話ですが、「んー、ボヤと首つりあったね」。
震災前の、名取とその周辺の海岸林のことです。
地元高校の美術部に看板デザイン書いてもらって、協力呼びかけようかな。
実は、空港北の内陸防風林(共有林)の再生を協力したのに、
ゴミ燃やしの延焼で250本ぐらい枯れたこともありました。
燃えた跡、今も残ってます。空港のフェンスも焦がされてました。
本来、森林法、消防法、航空法違反です。

「火には特に注意してる」と管理事務所で聞きました。昔、酒田の大火がありましたし(山形県酒田市海岸林)

「火には特に注意してる」と管理事務所で聞きました。昔、酒田の大火がありましたし(山形県酒田市海岸林)

2018年2月
« 1月    
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728  

ページトップへ